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初めての親の介護でおむつ交換をしなくてはいけないけど、どうすればいいのか悩んでいませんか?
一日の中でもケア回数が最も多いのが排泄ケアで、個人差がありますが1日5~10回以上になることもあり、介護をする方にとって想像以上に心身への負担が大きい介護です。
また、介護される方にとっても排泄を他の人の手にゆだねることは、「情けない」「申し訳ない」など、自尊心が傷ついたり精神的な負担があるデリケートなケアです。
そのため、おむつ交換をできるだけ素早く行うことがポイントとなります。事前準備やケアの流れ、コツを掴んでスムーズに行えるようにしましょう。介護用おむつの種類も様々とあり、自立度や要介護度によって使用すべきタイプと介助の仕方が変わります。
要介護度によって、排泄ケアの介助は異なりますが、ここでは、寝たきり介護の場合のベッドで行うおむつ交換について
など、解説していきます。
この記事を読んでいただければ、寝たきり介護でのおむつ交換に関する心構えや、必要な準備を進めていただけます。
※当該記事に関する個別のお問い合わせは受け付けておりません。また、記事中の触れられている法的見解についての責任は一切負いかねます。所管の自治体窓口または弁護士などの専門家にご相談ください。「そよ風」のサービスに関してのお問い合わせや不明点は、お問い合わせフォームより受け付けております。
要介護度によって、排泄ケアの介助は異なりますが、寝たきり介護の場合にベッドで行うおむつ交換について解説していきます。
まずは、おむつ交換を行うために準備するものをみていきましょう。
寝たきりに場合はテープタイプのおむつを使用します。
また、テープタイプのサイズを選ぶには、おしりにあわせるようにします。小さすぎる場合はおむつの圧迫で傷を作ってしまうことがありますし、反対に大きすぎる場合は、背中や脚まわりに隙間ができ漏れてしまいます。目安としては、お腹とテープでとめた間に手のひらが入る程度のものです。
メーカーによってもサイズは異なりますので、購入の際には必ずサイズ票をチェックすることをおすすめします。
洋服のサイズとおむつのサイズが一緒とは限りませんので、可能ならサイズを測り、おしりにフィットするものを選びましょう。
尿取りパッドもテープで止めるものを選び、尿の量や交換頻度にあわせて大きさを決めます。
尿量に対して吸収量が少ないと飽和状態になり漏れの原因になりますし、反対に大きすぎると交換の間隔が長く、蒸れたりしておむつかぶれの原因になります。
まずは大きめのものを用意して、2~3日排尿記録をつけてみましょう。そのうえで、尿の量が少なければ小さいものに変えるなどして、適切な大きさのものを使っていきましょう。
上記に加えて「水分摂取量」や「摂取時間」も記録しておくと、飲んだ水分と排尿のバランスがわかります。また、記録をつけることで排尿パターンを掴むことができ、汚れて不快になっている時間を短くすることができます。
おむつを使用するうえでの悩みとして多くの方があげているのが「ニオイ」です。介護する方もされる方も精神的な負担につながりますので、対策をしておきましょう。
ここでは、手軽にできるニオイ対策の一例を紹介します。
なお、消臭剤を置くというのも一手ですが、その場合は自尊心を傷つけないよう見えない場所に置くなど配慮をしましょう。また、香り付きの場合はニオイと混じってかえって不快なニオイになることもありますので、介護用のものを使用するのがおすすめです。
準備が整ったら、いよいよ「おむつ交換」をしていきます。ここでは、「おむつ交換」をスムーズに行うための手順やコツをしっかりと押さえながら解説します。
各動作の前には、必ず声がけすることを忘れずに行っていきましょう。
おむつを開きタテの中心で折り、左右に2~3回伸ばしながらギャザーを立てます。
尿とりパッドもタテ半分折に折ってから広げギャザーを立てます。
おむつに尿とりパッドをセットします。背中や脚まわりのギャザーの中にパッドを入れます。(ギャザーに重ならないようにする。また、ズレ止めテープはまだ剥がさないでおく)
※ベッドの高さは介護する方が無理な体制にならないような高さに調整します。腰の下にケアシーツや新聞紙を広げて敷く
※向かって頭側の手はモノをとったりする手、足元は使用済みおむつや洗浄に使用する手と決めておきます。
陰部洗浄または温かいお湯で絞ったタオルで拭く。その後、水分が残っているとかぶれの原因になるので、乾いたタオルで水分を拭き取り、必要に応じて塗り薬や保湿クリームなどをぬる。
(※1日1回はぬるま湯で陰部を洗い乾いた布で拭き取る)
洗浄の際に便が尿道に入らないよう注意しましょう。特に、女性の場合は、尿道と肛門が近いため、拭き取る際は、尿道側からおしりにむかって拭くようにします。また、この時に、皮膚の変化や排泄物の異常を見逃さないようにしましょう。
<自分でおしりをあげられる場合>
①尿や便の残りがないか確認してから、汚れたおむつを丸めて陰部を拭く
②介護される方の膝を立てて、介護する方は片手を腰に差し入れて、ひじをてこに支え、自分でおしりをあげてもらい、おむつを抜き取り、基本のケアを行う
<おしりをあげられない場合>
①尿や便の残りがないか確認してから汚れたおむつを丸め、横向きにする
②陰部やおしりをぬるま湯で前から後ろに洗い流し、水分を拭き取ってからおむつを抜き取る
<基本>
①尿とりパッドを陰部にあてて、ズレ止めテープをはがし、おむつの上箸を腰骨(腸骨部)にあわせる
(尿とりパッドの端が折れたりギャザーが倒れたりしないように注意する)
②おむつに尿漏れパッドが密着するよう、おむつの上から軽く押さえ固定させる
③お腹部分は圧迫しすぎないように手のひらが入る程度のゆとりを持たせ、背中はシワができないように。また動きやすいようにあてる。
<自分でおしりをあげられる場合>
おむつを抜き取るとき同様に支え、自分でおしりをあげてもらい、片手でオムツを敷き、おしりをおろしてもらったら、基本どおりにおむつをあてる。
<おしりがあげられない場合>
①おむつの中心を背骨にあて、ゴムの部分をウエストの位置にくるようにして、腰の中心から左右におむつを伸ばす
②腰の下におむつを差し込んだら、オムツを広げる
③身体を仰向けにして、奥側からおむつを引き出だす
④脚の間からおむつを引き出し広げ、股ぐりに沿うようにする
⑤おむつの中心(サイズマークなどがある)を身体の中心にあわせる
⑥股関節の曲がる部分におむつがかからないように注意しながら前側の左右を腰の下に差し込む
⑦テープの下の方からを骨盤に沿ってななめ上向きに貼る
⑧次にテープの上の方はお腹に食い込まないように注意しながらななめ下向きに貼る衣類やシーツが汚れている場合は交換し、ベッドの高さを戻す
⑨汚れたオムツ類は新聞紙に包んでビニール袋に入れる
⑩石けんで手洗う
⑪部屋の換気をする
※1回の喚起は5~10分程度、季節によってはニオイを除去する空気清浄機を使用するのもおすすめです。
<NG例>おむつの中心がズレていたり、尿取りパッドがギャザーからはみ出している→漏れや身体への食い込みによる床ずれの原因になります
<NG例>テープを平行に貼っている→脚を動かしにくくなります
<NG例>身体にフィットしていない→漏れや食い込みにつながります
一日に何度もケアが必要になるおむつ替えは、介護する方にとって負担の大きなケアです。特に、夜間におむつ替えが必要な場合は、寝不足になるなど身体的な負担があります。
自宅で介護を行ううえで、介護する方の心身の健康が重要となりますので、介護保険サービスを上手に活用し、頑張りすぎないようにしましょう。
ここでは、おむつ交換のケアが含まれる介護保険サービスを紹介します。
※利用者負担1割の利用料金です。(2024年4月時点)
※市区町村により利用料が異なります。
まずは、介護する方の生活にあわせ、どのようなサービスを利用するのがよいか、ケアマネジャーに相談してみましょう。
介護保険サービスについて詳しく知りたい方は、「介護サービス26種類の利用シーンや組み合わせをわかりやすく解説!」もあわせて読んでみてください。
おむつや尿とりパッドなどの消耗品は、購入頻度が高く負担も大きくなります。
お住いの各自治体が独自で、要介護度の高い方を自宅で介護をする場合に、紙おむつの購入に関する助成を行っていることがありますので活用することがあります。ほとんどの場合、必要条件が設けられているので事前に確認しておきましょう。
一例として、以下があげられます。
まずは、助成の有無や詳細内容について問い合わせてみましょう。
市区町村の保険福祉課または介護保険課、高齢者支援課など
いかがでしたか?
おむつ交換をスムーズに行うためには準備をしっかり行い、手順を頭にいれておくことがポイントとなります。
また、介護する方の負担が大きくなりすぎないよう、助成制度や介護保険サービスを上手に活用しましょう。おむつ替えは想像以上に心身に大きな負担がかかります。
そして、介護される方にとっても自尊心や羞恥心などもあり可能であれば避けたいケアであることを忘れないようにしたいものです。
そのうえで、おむつケアで意識したいこととしては、
などがあげられます。
一度おむつをつけてもリハビリテーションや身体の状態によっては、徐々に外していくことも不可能ではありません。そのためには、介護する方の都合だけでおむつをしないという意識も必要です。
※当該記事に関する個別のお問い合わせは受け付けておりません。また、記事中の触れられている法的見解についての責任は一切負いかねます。所管の自治体窓口または弁護士などの専門家にご相談ください。「そよ風」のサービスに関してのお問い合わせや不明点は、お問い合わせフォームより受け付けております。
私たちは介護施設「そよ風」を運営しています。
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株式会社SOYOKAZE
事業統括本部部長(拠点サポート部署)
渡邉 祐貴
(介護福祉士・介護支援専門員)
介護現場に10年従事し管理者、生活相談員、計画作成担当者など様々な役務をデイサービス、ショートステイ、グループホームで経験。介護福祉士、介護支援専門員等の資格を取得し、介護の専門性を磨く。
その後、現在の役職となり介護業界での経験は約20年。
現場の感覚を忘れずに、課題や問題点を抽出し、その対策に日々取り組んでいる。
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介護保険サービスは20種類以上あり、それぞれ用途やご利用目的が違います。
「どのサービスを使ったらいいのかわからない!」という方は、
まずはどんなサービスがあなたに適しているのか簡単にチェックしてみましょう!
最大4つの質問に答えていただくだけで、おすすめの介護保険サービスを紹介します。
介護保険サービスを利用するには行政が実施する要介護認定にて
要支援または要介護の判定を受けている必要があります
介護保険サービスはご自宅で生活しながら使うものと、施設に移り住むものがあります。
ライフプランに合わせて選択してください。
ご自宅でご利用できる介護サービスにはスタッフがご自宅に来てくれるものと、
介護が必要な方が通う施設があります。
ご自宅に来てもらうと住み慣れた環境で過ごせます。
施設に通うと他のご利用者との交流やレクやリハビリが充実しています。
移り住む施設の中には認知症のケアに特化しているものがあります。
施設を選ぶ際は認知症の有無をひとつの基準にしてみましょう。
日常生活を送るうえでどのくらい介護が必要かによって適している施設は変わります。
介護度を基準に選択してみましょう。