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自宅での入浴が難しくなった親。週に何度か訪問入浴を利用しているけど、普段からもっとマメに清潔にしてあげたい。蒸しタオルで身体を拭く清拭(せいしき)以外にも、もっと手軽にケアできる方法はないだろうかと思っていませんか?
そんな方には、手や足の一部分だけをお湯につける部分浴の「手浴(しゅよく)」や「足浴(そくよく)」がおすすめです。
「手浴」と「足浴」とは手足をお湯で温め、清潔に保つケアですが、全身入浴よりも身体の負担が少ないうえに、血行促進やリラックス効果などさまざま効果が期待できます。衣服を脱がずにできるため、手軽に取り入れやすいケアでもあります。
この記事では、「手浴」と「足浴」の
について分かりやすく紹介します。
この記事を読んでいただければ、今日からでも早速、取り入れていただけますよ。
※当該記事に関する個別のお問い合わせは受け付けておりません。また、記事中の触れられている法的見解についての責任は一切負いかねます。所管の自治体窓口または弁護士などの専門家にご相談ください。「そよ風」のサービスに関してのお問い合わせや不明点は、お問い合わせフォームより受け付けております。
「手浴(しゅよく)」や「足浴(そくよく)」は全身浴よりも身体への負担が少なく、服を着たまま楽な姿勢でできることが大きな魅力ですが、さまざまな効果が期待できます。
例えば、
など。
身体の一部だけをお湯につけると、その部分しか温まらないように思えますが、実は全身の血行がよくなります。寝たきりで運動不足や筋力低下なると、血行不良になりやすいので、手軽にできる手浴・足浴はおすすめです。
また、全身の血行がよくなることで、気分を落ち着かせる副交感神経を刺激し、心身を落ち着かせリラックス効果や快眠につながります。さらに、一般的に床ずれといわれる褥瘡(じょくそう)予防や、関節が固くなるのを予防する効果も期待できます。
「手浴」と「足浴」のどちらも全身の血行促進やリラックス効果が得られるので、両方を行いたい場合でも、無理をせず、一日ずつ分けて行うことをおすすめします。
それでは次からは、さまざまな効果が期待できる手浴・足浴それぞれの手順とポイントを、詳しくみていきましょう。
まずは、手浴(しゅよく)から解説をしていきます。
手は心臓に近いため、お湯につかり温まった血液がすぐに心臓に届くので、全身を早く温めることができます。
また、手は「第二の脳」とよばれるように、脳が緊張していると冷たく硬くなることがあります。眠れないときに、手浴を行って手首を温めることで、寝つきがよくなり快眠効果が得られます。
「手浴」の事前準備と、注意すべきことをおさえておきましょう。
それでは、「手浴」の手順をポイントとともに解説していきます。
各動作の前には必ず声がけすることを忘れずに行っていきましょう。
1.身体の状態にあわせて仰向けなどの寝たままや、座るなど楽な姿勢をとります
(Point1)
・座って行う場合:ひざ下にクッションや丸めたタオルなどを入れると身体が安定します
・ベッドに寝たまま行う場合:背もたれを起こして頭を高くし、肩や腕の下にクッションやタオルを入れます。さらに、たたんだバスタオルをひじの下に敷いて手を浮かせます
2.防水シーツとバスタオルを敷き、手が無理なく入る高さや位置にお湯を入れた洗面器を置きます
(Point2)はじめのお湯は32℃くらいのぬるま湯に調整をします
3.衣服が濡れないようにまくり、手首までゆっくり浸し、軽くマッサージをします
(Point3)片麻痺がある場合は、片手ずつ麻痺がない方の手から行います(寝たまま行う場合も同様に片手ずつ)
(Point4)指先からマッサージをするほかに、ストレッチするように指や手首の関節を曲げ伸ばします
4.手が温まってきたら、下から手を支えながら石けんをつけたタオルで丁寧に洗います
(Point5)手のひらと指の間は汚れが溜まりやすいので丁寧に洗います
5.石けんの泡を軽く落とし、洗面器のお湯を交換します
(Point6)お湯の温度は用意した40℃前後のものでOK
6.汚れや石けん成分がなくなるまでよく洗い、最後にピッチャーなどでかけ湯をします
7.洗い終わったら、乾いたタオルで手を包み、洗面器をはずします。
8.水分が皮膚に残に残ると冷えにつながるので、十分に拭きとります
(Point7)麻痺があり手指に硬直がある場合は、ガーゼやハンカチなどをはさんで水分が残らないようにします
9.必要に応じて保湿剤でのケアや爪切りなどを行って終わります
次に、「足浴」について解説します。
足は心臓から最も遠く血液が滞りやすく、むくみや冷えが強まりがちですが眠りの質を下げる原因にもなりますので、しっかりと温めて血液の循環をよくしていきましょう。
「足浴」には、全身浴と同じように、全身をあたためる血行促進効果があります。就寝前に行えば、不眠解消の効果も期待できます。
また、足の裏にはたくさんの汗腺があり、雑菌が繁殖しやすい状態にあり、「足浴」は、この老廃物や雑菌を取り除くデトックスにも効果的です。
事前に「足浴」の準備と、注意すべきことをおさえておきましょう。
それでは、「足浴」の手順をポイントとともに解説していきます。
手浴と同様に各動作の前には、必ず声がけすることを忘れずに行っていきましょう。
1.身体の状態にあわせて仰向けや、ベッドに座るなど楽な姿勢をとります
(Point1)ベッドに座る場合は、両足が床にしっかりとつくようにベッドの高さを調整する。仰向けの場合は、膝を立てて膝の下に丸めたタオルやクッションなどをいれます。
2.防水シーツとバスタオルを敷き、足首の上まで十分に浸かる量の湯を入れた洗面器を置きます
3.衣服が濡れないようにまくりあげ、足首まで浸し、15分程度しっかりと温めます
(Point2)この時に軽くマッサージをしたり、指や足首などの関節をストレッチするように曲げ伸ばします。
4.足が十分に温まったら、片足ずつ洗っていきます
(Point3)お湯から片足を出す前に、お湯でタオルを絞っておき、お湯から出した方の足をくるみ保温します。
5.タオルに石けんをつけて、指先から洗っていきます
(Point4)指の間は汚れが溜まりやすいので念入りに洗いましょう。タオルの代わりに軍手を使うと洗いやすくなります。
(Point5)足の裏はタオルを丸めて少し強めにこすります(浴用タワシや軽石を使ってもOK)
6.洗い終えた足をそのままお湯に浸け、もう片方も同様に洗っていきます
7.お湯を交換して、石けん成分や汚れを十分にすすぎ、ピッチャーでかけ湯をします
8.乾いたタオルで皮膚に水分が残らないようにしっかりと拭きとります。
(Point6)指の間は水分が残りやすく、冷えや水虫の原因になりますので丁寧に拭きます
9.必要に応じて保湿剤でのケアや爪切りなどを行って終わります
いかがでしたか?
「手浴」・「足浴」は、身体への負担が少ないうえに、入浴(全身浴)と同じような血行促進やリラックス効果を得ることができます。
入浴や清拭(せいしき)ができないときでも手軽に取り入れることができますし、服を着たままで、介護される方もする方も羞恥心がなく、気軽にできるのもうれしいポイントです。今回は清潔にすることも含めて一通りの紹介をしましたが、手足が冷えて寝つきがわるいときには、お湯で温めるだけでも入眠効果が得られます。
また、介護される方だけでなく、介護する方も疲労がたまっているときや、リラックスしたいときなどに、その心地よさを体感してみてくださいね。
※当該記事に関する個別のお問い合わせは受け付けておりません。また、記事中の触れられている法的見解についての責任は一切負いかねます。所管の自治体窓口または弁護士などの専門家にご相談ください。「そよ風」のサービスに関してのお問い合わせや不明点は、お問い合わせフォームより受け付けております。
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株式会社SOYOKAZE
事業統括本部部長(拠点サポート部署)
渡邉 祐貴
(介護福祉士・介護支援専門員)
介護現場に10年従事し管理者、生活相談員、計画作成担当者など様々な役務をデイサービス、ショートステイ、グループホームで経験。介護福祉士、介護支援専門員等の資格を取得し、介護の専門性を磨く。
その後、現在の役職となり介護業界での経験は約20年。
現場の感覚を忘れずに、課題や問題点を抽出し、その対策に日々取り組んでいる。
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ライフプランに合わせて選択してください。
ご自宅でご利用できる介護サービスにはスタッフがご自宅に来てくれるものと、
介護が必要な方が通う施設があります。
ご自宅に来てもらうと住み慣れた環境で過ごせます。
施設に通うと他のご利用者との交流やレクやリハビリが充実しています。
移り住む施設の中には認知症のケアに特化しているものがあります。
施設を選ぶ際は認知症の有無をひとつの基準にしてみましょう。
日常生活を送るうえでどのくらい介護が必要かによって適している施設は変わります。
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