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「遠く離れて暮らす親に介護が必要になったらどうしよう・・・」と悩んでいませんか?
今は元気に暮らしていて介護は必要ないけれど、万一、介護が必要になったら、可能な限り近くでサポートしたいと思っていても、さまざまな理由でできないことがあります。
特に遠距離の場合は、いざという時に駆けつけることができず、また普段の親の様子がみえにくいという点から心配になることも多くあるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、遠距離でもいざ介護が必要になった場合に慌てることのないよう、
を、しっかりと紹介していきます。
この記事を読んでいただければ、遠距離介護を成功させるため心構えと、準備をはじめることができます。ぜひ、参考にしてみてください。
※当該記事に関する個別のお問い合わせは受け付けておりません。 また、記事中の触れられている法的見解についての責任は一切負いかねます。所管の自治体窓口または弁護士などの専門家にご相談ください。「そよ風」のサービスに関してのお問い合わせや不明点は、お問い合わせフォームより受け付けております。
介護はいつ始まるかわかりません。そのため、いざ介護が必要になった場合にどうするかを親が元気なうちに話して、準備をしておくことが重要です。
これは「遠距離介護」以外でも通ずることですが、特にすぐに駆けつけることのできない遠距離なら、なおのこと、しっかりと準備しておくことをおすすめします。
ここでは、事前準備も含めて最低でも行っておきたい10のことを紹介します。
まずは帰省の回数を増やしたり、zoomやLINEなどのwebツール、電話などでコミュニケーションを密に取り始めましょう。
特に遠距離の場合は、会う回数が少ない分、よりコミュニケーションを密にとることが、準備を進めるうえでのカギとなります。そして、親の気持ちや現状の健康状態などを把握して、いざ介護が始まったときに備え、話し合いをしながら準備を進めていくようにしましょう。
この場合、注意したいのが親のプライドを傷つけたり、不安をあおることです。
親子関係にもよりますが、子どもに心配や苦労をかけたくないという思いやプライドから、無理に聞き出そうとすると頑なになることがあります。いきなり質問責めにするのではなく、会話の回数を増やして、話しやすい雰囲気をつくっていくようにしましょう。
親の日常の起床や就寝時間、食事、家事、外出など生活パターンを把握しましょう。その中で、困っていることや不安に思っていることを知り、支援が必要なことを確認しておきます。
また、暮らしの中で楽しみにしていることや好きなことも確認をしておくと、今後、介護保険サービスを利用する際の参考にもなります。
介護保険サービスの利用や施設への入所、通院・入院には、当然、費用がかかります。これらの費用は、基本的に年金や貯蓄など、親の資産でまかなうものと考えておきましょう。
お金のことは親子でも聞きにくいものですが、
などを知っておきたいところです。
またあわせて以下の保管場所などを事前に確認しておく必要があります。
など。
ただし、とてもナイーブな話でもあるので、タイミングとしては、介護の話になった後に切りだしてみるのがよいでしょう。
近所とのつきあいや友人、参加している集まり、親戚づきあいなど、親の人間関係を聞いておきます。これは、いざ介護が始まったときに成功させるカギともなります。
なぜなら、親にとっては普段から付きあいがあって、お互いに何かあった時に助け合ってきた方々はとても信頼できるからです。そうした関係は、これからも何かあるごとに頼ることができる心強い味方となってくれるはずです。
近所の方々との関わりを大切にして、ときどき様子を見に行ってもらうなど、お願いできることはしてみましょう。帰省のタイミングで、親と一緒に挨拶に行き、緊急連絡先を渡しておくと安心です。
また、持病などがある場合には一度、診察に付き添い、挨拶と家族の連絡先を伝えておきましょう。
そうすることで、家族の同意が必要な治療や検査の際にも、スムーズに連絡がとれ体調の急変などにも対応できるようになります。
さらに、地域の高齢者のための施設や仕組みもあわせて確認しておくと安心です。
例えば、
など。
可能なら一度、親と一緒にあいさつをしておくと、その後の連携もしやすくなります。
介護が実際に始まると、親に代わって意思決定をしなくてはならないことが多くあります。
また長くなる可能性のある介護生活も、できる限り自分らしく楽しく過ごしてほしいと思いますよね。
そのためにも、親の意思と反するような判断をしてしまわないよう、どんな老後を送りたいのかなど親の希望を聞き、家族でお互いの状況を確認しながら話し合いを行います。
また、後で誰が見てもわかるように、エンディングノートや家族共通のアプリなど、その内容を記録しておくことをおすすめします。
例えば、
など。
兄弟がいる方は、どのように分担するかの相談をしておきましょう。
<相談内容の例>
など
帰省して介護に携わるのが難しい場合は、資金の援助をするなどさまざまな方法で介護に関わることができます。お互いの生活状況を踏まえて、何ができるのかを確認し、分担を決めておきます。
また、ケアマネジャーや介護サービス事業者など外部の方々とのやり取りがスムーズにいくよう、連絡の窓口担当も決めておきましょう。もちろん、一人にだけ負担がかからないよう、各兄弟が担当を持ち協力するのを前提とすることが大切です。
一人っ子の場合も、けっして一人で抱え込まないことが大切です。
この記事を読んだあとに補足として「これで安心!一人っ子が「親の介護」が始まる前に知っておくこと」もあわせて読んでみてください。
一言で「介護サービス」といっても、自宅から通うものから、自宅にきてもらうもの、施設に入所するものまで、実に様々なサービスがあります。これを一遍に知るのは大変です。
サービスによっては、事前に見学などを行った方がよい場合もありますので、あらかじめ情報を集めておくことが大切です。
また、インターネットなどでの情報収集のほかに、介護・医療・保険・福祉など様々な面から高齢者を支える相談窓口である「地域包括支援センター」を活用しましょう。
「地域包括支援センター」は介護が必要になる前から相談することができます。
一度、電話を入れて面談をしておくと、後に介護が必要になった場合にスムーズになります。面談はスタッフに訪問してもらうこともできますし、親と一緒にセンターに出向くのもいいでしょう。
<相談内容の例>
など、情報収集と心配ごとなどを相談してみましょう。
なお、「地域包括支援センター」には、家族だけで相談をしにいくことも可能です。その場合は、親が必要なときに連絡を取りやすいよう、連絡先を共有しておきましょう。
「地域包括支援センター」について詳しく知りたい方は「地域包括支援センターとは介護のよろず相談所!高齢者のお困りごとに対応」の記事をあわせて読んでみてください。
また、基本的な介護サービスについて知りたい方は「介護サービス26種類の利用シーンや組み合わせをわかりやすく解説!」も参考にしてみてください。
最近では、照明や家電など、毎日使用するものに通信機器がついているものがあります。一定時間使われないと家族に通知されるなど、監視カメラとは違い、プライバシーは保ちつつ、見守りできるICT機器もありますので、これらを活用するのも一手です。
また、自治体によっては緊急通報システムを設置してくれるところがあります。自宅で具合が悪くなったときやケガをしたときに、緊急通報ボタンを押すことで民間の警備会社に通報され駆けつけてくれます。
このほかにも、熱を感知すると自動で民間受信センターに通報され、消防車を手配するなどキッチンに火災センサーを設置してくれるところもあります。
料金は無料のものから有料のものまでありますので、各自治体の窓口へ問い合わせてみましょう。
<緊急通報システム」の問い合わせ窓口>
地域包括支援センター
高齢者にとっては日々を過ごす住環境も重要です。家の中での転倒がきっかけで介護が必要になることも珍しくはありません。そのためにケガや事故を未然に防ぐことが大切です。
老朽化している箇所の修繕や安全性の確認、手すりの取り付け、バリアフリーなども検討してみましょう。また、親が片づけの手伝いを望んでいれば協力したり、安心して暮らせる環境を整えていきます。
改修費用に関しては自治体によって助成金を出しているところがありますので、確認をしてみましょう。
<相談窓口>
市区町村の高齢者福祉担当
なお、住宅改修は介護保険サービスを使うことも可能です。要介護を受けると、一人あたり20万円までの助成金が支給されます。
詳しく知りたい方は「【簡単解説】失敗しない介護リフォームのポイント・費用・優遇制度まで」もあわせて読んでみてください。
介護休暇は要介護状態の家族がいるすべての労働者が利用できる休暇です。
一年に5日まで取得ができ、1日または時間単位での取得が可能です。
また最近では、介護離職を防止するために、法律以上の独自の制度を整備している会社が増えています。
自分の勤務先にどのような制度があるか、一度確認をしておきましょう。
介護休暇について詳しく知りたい方は「介護休暇とは?介護休業との違い、条件、給付金の有無、注意点を解説」もあわせて読んでみてください。
一見、デメリットが多いイメージがある「遠距離介護」ですが、メリットになることもあります。ここでは、メリットとデメリットをまとめてみていきましょう。
「遠距離介護」をすることで、親も家族も住環境を変える必要がありません。親は住み慣れた地域でこれまで同様に安心感をもって暮らすことができ、家族も介護による離職をしなくて済むというメリットがあります。
また、距離が離れている分、帰省のたびに気持ちの切り替えがしやすかったり、身体的な負担も軽く済みます。
さらに、高齢者のみの世帯では、特別養護老人ホームへの入居の優先順位が上がりやすいということもあります。
「遠距離」という文字通り、距離がある分、帰省にともなう交通費や、連絡のための通信費などの費用がかかります。さらに、普段お世話になっている方への手土産やお礼などの費用も発生します。
また、いざという時に早急な対応ができないといったデメリットがあります。
その他にも、日ごろ住んでいないために、地域情報を収集しにくいということがあげられます。
遠距離でも近距離でも介護がはじまったら、初めにすべきことは同じ以下の3つです。
まず、一番はじめに行うべきことは、介護保険サービスを利用するための「要介護認定」の申請です。この申請を行わない限り、介護保険サービスを使用することができません。
<申請窓口>
地域包括支援センター
事前準備として、一度、面談を済ませておいた場合は、「いつ面談した〇〇です」と伝えるとスムーズです。もちろん、事前面談は必須ではありませんので、その場合でも同様に「地域包括支援センター」に連絡をとり、申請を行いましょう。
要介護認定を受けたら、介護保険サービスのプランニングをしてくれるケアマネジャーを決めます。ケアマネジャーとは長いつきあいになりますので、適切な方を選びたいところです。
ケアマネジャーを決める際には、
など、遠距離介護に理解の深い方を選ぶようにしましょう。
ケアマネジャーを選ぶ際のポイントをまとめた「誰でも同じ?いいえ!ケアマネジャーの選び方5つのポイントを解説」もあわせて読んでみてください。
ケアマネジャーが決定したら、どんな介護保険サービスを利用するかケアプランを作成してもらいます。
なるべく、自立した生活を継続できるように、必要なサービスと不必要なサービスをケアマネジャーが把握できるように詳細に伝えます。
など。
ケアプランが完成したら、いよいよ介護保険サービスの利用の開始となります。
介護は遠距離でも近距離や同居でも変わらないのが、長期になる可能性が高いということ。
そのため、無理をしすぎるとストレスになり疲れ果ててしまいますので、可能な限りで負担を減らし、その時々で柔軟に対応をしていくことが大切です。
ここでは、「遠距離介護」を成功させるための5つのポイントを具体的にみていきましょう。
「遠距離介護」を成功させるためには、コミュニケーションが最大のポイントとなります。
離れて暮らす親はもちろん、介護に協力をしてくれる方々、ケアマネジャーとの密なコミュニケーションを欠かさないことが「遠距離介護」の成功のカギです。
日常的に信頼関係を築き、よい関係を保ちながらサポートしてもらいましょう。
離れて暮らしていても気にかけてくれる子どもがいることは、親にとって安心感があり、うれしいものです。電話やwebツールなど、様々な方法で、定期的にコミュニケーションを取りましょう。
何気ない会話でも、頻繁にコミュニケーションを取ることで、親の変化にも気づきやすく、予防や対策など早めにとることもつながります。
また、受けている介護サービスの様子なども聞き、親にあっていないようであればケアマネジャーに相談して、サービスの変更をしてもらいましょう。
日ごろのケアを任せることになるケアマネジャーと介護スタッフは、遠距離介護を成功させるための心強い味方です。このような方々には、帰省した際には、可能な限り会い情報交換をするなど、適切なケアや対処をしてもらえるよう、顔をあわせたコミュニケーションをしておきましょう。
また、かかりつけ医にも少なくとも年に一度は、診察に付き添いながら、コミュニケーションをとっておくことをおすすめします。
事前準備でお伝えしたように、親とのつきあいのある近所の方などは、普段から時々様子を見に行ってもらうほか、親と連絡がつかないなどの不安な場合、いざという時にとても助かります。
帰省のたびに、手土産をもってお礼や普段の様子を聞きにいくなど交流を持ち、今後も見守りをお願いできるよう、よい関係を継続させましょう。
もしも、頼めるような方がいない場合は、地域の民生委員やボランティアにお願いすることもできます。
介護離職をしないためにも、介護がはじまったら、早めに職場の人事担当や上司に相談をすることが大切です。
遠距離で日常的な介護に関わらなくても、休日の度に帰省することは可能性としてあります。有休の利用や自分の働き方調整だけだと、介護生活が長くなるにつれ辛い状況に陥ってしまいます。
また、介護休暇の取得や、働き方の調整をしてもらう必要になることもありますので、事前に相談しておくことで、スムーズになり、同僚にも理解や協力をしてもらいやすくなります。
もしも職場に介護経験のある方がいれば、経験談を聞いたり相談できる関係を築いておくこともおすすめです。
「遠距離介護」の場合、大きな費用負担の一つとなるのが交通費です。
費用はなるべく抑えたいところですが、長くなる可能性のある「遠距離介護」は、心身ともに無理をしすぎないということが大切なポイントです。そのため、身体の疲労が比較的少なく、移動時間も短く済む、飛行機や新幹線を使いたいところです。
そこで活用したいのが各社の「介護割引」サービスです。飛行機の場合は、条件によって3~4割引きになります。
(一例)
また、格安航空や早割などもうまく活用しましょう。
JRなどの鉄道は、残念ながら介護割引サービスはありませんが、会員登録することで受けられるサービスがあります。
(一例)
このほかにも様々なサービスがありますので、ネット検索や各社の窓口に問い合わせてみましょう。
最近では、高齢者向けのサービスが多種多様となり増えています。なかには遠距離介護支援を専門としたサービスを行っているところもあります。
また、可能な限り自立した生活を継続するためには、親が自分でできることは、なるべく手を出さずに自分で行ってもらうことも大切です。そのうえで、不安な部分や困っていること、苦手なことなどをピンポイントでサポートしてくれる専門サービスを活用するのがおすすめです。
例えば、
など。
「遠距離介護」を続けていくうちに、親の要介護度があがったり、生活状況の変化により、継続が困難になってくることがあります。その場合は、介護付きの高齢者施設への入居を検討しましょう。
当然、費用はかかりますが、日常生活を送るうえでの必要な介助は、介護のプロに任せることができため安心できます。
なお、費用が安く人気のある施設は入居待ちの可能性も高いため、少しでも難しくなるかもと不安を感じたら、ケアマネジャーに相談のうえ、施設への入居を検討しましょう。
いかがでしたか?
いざ介護が始まったときにでも慌てないよう、特に普段の様子が見えにくい遠距離の場合は、事前準備をしっかりと行っておくことが大切です。
また、準備を万全にしていても、介護では予期しないことが出てくるものです。
その際にも柔軟に対応できるよう、離れて暮らす親とはもちろん、介護に協力をしてくれる方々、ケアマネジャーとの密なコミュニケーションを欠かさないことが成功のカギとなります。
近くでサポートできないことで不安や心配も多くなりますが、離れて暮らしていても気にかけてくれる子どもの存在は親にとってはうれしいものです。
けっして一人で抱え込まず、周りに頼ったり、制度やサービスを上手に活用していきましょう。
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株式会社SOYOKAZE
事業統括本部部長(拠点サポート部署)
渡邉 祐貴
(介護福祉士・介護支援専門員)
介護現場に10年従事し管理者、生活相談員、計画作成担当者など様々な役務をデイサービス、ショートステイ、グループホームで経験。介護福祉士、介護支援専門員等の資格を取得し、介護の専門性を磨く。
その後、現在の役職となり介護業界での経験は約20年。
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