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そよ風が教える介護の基本

ミンナノミライは介護施設「そよ風」を展開する株式会社SOYOKAZEが
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介護の基礎知識

介護サービス26種類の利用シーンや組み合わせをわかりやすく解説!

親が介護が必要となり、介護サービスを調べてみて「こんなにたくさんあるの? 何が違うの?」とあまりの種類の多さに困惑したことはありませんか? 介護サービスは種類の多さに加えて名称も漢字だらけでわかりづらいですよね。

このわかりづらさを解消するにはまずは情報整理です。多種多様な介護サービスをいくつかに分類して考えてみましょう。
私も最初に介護サービスの一覧を見たときは複雑に見えましたが、利用場所や概要で分類して考えることで理解を深めることができました。

この記事では、

  • 自宅で生活しながら利用する介護保険サービス
  • 自宅から移住して利用する介護保険サービス
  • 介護保険外のサービス

というように分類、整理して順番に解説していきます。
また、介護度別に介護サービスのよくある使い方・組み合わせも掲載しています。

読んでいただければ、介護サービスの種類と概要に加えて実際にどのように使うかを理解できると思います。みなさんに必要な介護サービスを選ぶときの参考にぜひご活用ください!

なお私たちが運営する「そよ風」では、デイサービスをはじめ多くの介護保険サービスを展開しております。この記事を読んで興味を持った方は、ぜひ公式サイトをご覧ください。

※当該記事に関する個別のお問い合わせは受け付けておりません。また、記事中の触れられている法的見解についての責任は一切負いかねます。所管の自治体窓口または弁護士等の専門家にご相談下さい。「そよ風」のサービスに関してのお問い合わせや不明点は、お問い合わせフォームより受け付けております。

1.介護保険サービスと介護保険外サービスがある

介護サービスといえども、非常に多種多様なサービスが存在していますので、理解を深めるために一つひとつ説明していきます。

まず、介護に関わるサービスは「介護保険サービス」と「介護保険外サービス」があります。

「介護保険サービス」

介護保険が適用され利用料を一部負担で使えるサービス。利用者の負担額は1割~3割(収入により変動)です。保険適用は原則、要支援・要介護認定を受けている方に限られています。

「介護保険外サービス」

介護保険が適用されず利用料を全額負担するサービス。介護保険サービスではまかなえないシニアのニーズを満たすために多種多様なサービスがあります。原則、どなたでも利用可能です

ではこの2つのサービスにはどんなものがあるのでしょうか。まずは介護保険サービスから解説します。

2.費用は一部負担の「介護保険サービス」

介護保険サービスは要支援・要介護認定を受けた方が利用できるもので、種類はなんと26種類も! これをわかりやすく理解するためにまずは利用する場所の違いで、

  • 自宅で生活しながら利用するサービス
  • 自宅から移住して利用するサービス

の2つに分けて考えていきます。

利用場所

種別

サービス名

自宅で生活しながら利用

介護計画を立てる

①居宅介護支援(ケアマネジャー)

施設に通って利用

②通所介護 (通称:デイサービス)

③通所リハビリ 

④地域密着型通所介護 

⑤療養通所介護

⑥認知症対応型通所介護 

⑦短期入所生活介護 (通称:ショートステイ)

⑧短期入所療養介護

自宅で利用

⑨訪問介護 (通称:ホームヘルプ)

⑩訪問入浴 

⑪訪問看護 

⑫訪問リハビリ

⑬夜間対応型訪問介護 

⑭定期巡回・随時対応型訪問介護看護 

⑮福祉用具貸与 

⑯特定福祉用具販売 

自宅と通いの複合

⑰小規模多機能型居宅介護 

⑱看護小規模多機能型居宅介護 

自宅から移住して利用

公的施設

⑲介護老人福祉施設

⑳介護老人保健施設

㉑介護療養型医療施設

㉒介護医療院

㉓地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護 

民間施設

㉔特定施設入居者生活介護 

㉕地域密着型特定施設入居者生活介護 

㉖認知症対応型共同生活介護 

※参考:厚生労働省「公表されている介護サービスについて」

26種を利用場所の違いで分けるとこのように分類することができます。
このほかに上記であげたサービスの中には予防型や地域密着型があり細かく分けるともっと多く数えることができますが、受け入れの介護度やエリアの違いなので、基本はこの26種をおさえておけばよいでしょう。

それでは「自宅で生活しながら利用するサービス」と「自宅から移住して利用するサービス」の種類と内容をもう少し詳しく解説します。

2-1「自宅で生活しながら利用する」介護保険サービス

介護保険サービスには介護が必要な方が自宅で生活しながら利用できるものがあり、次の4つに分類できます。

  • 介護計画を立てるサービス
  • 施設に通って利用するサービス
  • 自宅で利用するサービス
  • 自宅と通いの複合サービス

細かく分けると種類が多いためここでは主要サービスの具体例を紹介します。ここであげるサービスを理解できればあとは類似サービスです。

介護計画を立てるサービスの具体例

■居宅介護支援
利用シーン:自宅で生活しながら介護保険サービスを利用する方は必須
ケアマネジャーという専門家が、自宅で生活しながら介護サービスを利用する計画“ケアプラン”を立ててくれます。身体状況を踏まえて利用するサービスを提案してくれますので初心者でも安心です。

利用料は無料。自宅で生活しながら利用する介護サービスは基本的にケアプランがないと使えません。地域包括センターで介護認定を受けた後、多くの場合まずは居宅介護支援(ケアマネジャー)を紹介されます。

詳しくはこちら「居宅介護支援とは?3つのサービス内容・利用条件・利用の流れを解説」

施設に通って利用するサービス具体例

■通所介護(通称:デイサービス)
利用シーン:お風呂や食事など自宅で日中面倒見られる家族がいない日などにおすすめ
日中に通って、体操やレク、食事やお風呂などを利用するサービスです。自宅までの送迎付きが一般的。リハビリに特化していたり、料理教室のようなものあったり近年バリエーションが豊富になってきました。

詳しくはこちら「【デイサービスとは】特徴、費用、おすすめ、種類などを簡単解説!」

■短期入所生活介護(通称:ショートステイ)
利用シーン:一時的に宿泊できるので家族が冠婚葬祭など泊まりで外出する際におすすめ
一時的に1~30日程度宿泊するサービスです。宿泊中は体操やレク、食事やお風呂など利用することができます。宿泊型なので介護をしている家族の負担を減らすレスパイトケアにも活用されます。

詳しくはこちら「ショートステイとは?用途別に3タイプある!サービスや費用をご紹介」

自宅で利用するサービス具体例

■訪問介護(通称:ホームヘルプ)
利用シーン:住み慣れた自宅で食事や入浴をサポートしてもらいたいときにおすすめ
ホームヘルパーが自宅を訪問し、入浴、食事、排泄などの身体介護や、調理、洗濯、掃除などの生活援助を受けることができます。

詳しくはこちら「訪問介護とは?在宅介護の強い味方!メリットや料金を知ってぜひ利用しよう」

■福祉用具貸出
利用シーン:日常生活で何らかの福祉用具が必要なときにおすすめ
車いすや特殊寝台、歩行器、リフトなどの福祉用具がレンタルできます。

歩行器についてはこちら「【簡単にわかる】歩行器の種類と選び方・費用・介護保険でのレンタル」
手すりについてはこちら「介護用品の手すりの選び方3つのポイント!種類や介護保険、事例も解説」

■住宅改修
利用シーン:自宅に転倒しやすいなど危険な場所があるときにおすすめ
手すりの取付けや段差の解消などの小規模な住宅改修は介護保険を適用し費用の一部負担で実施可能。事前に申請すれば20万円を限度に支給されます。※工事費用の1割は利用者負担

詳しくはこちら「【簡単解説】失敗しない介護リフォームのポイント・費用・優遇制度まで」

自宅と通いの複合サービス具体例

■小規模多機能型居宅介護
利用シーン:慣れ親しんだ環境で複数サービスを組み合わせて使いたいときにおすすめ
デイサービス、ショートステイ、訪問介護を一体的に月額定額で利用できるサービスです。必要に応じてサービスを選べます。慣れ親しんだ環境で複数サービスを受けられるのが魅力です。サービスごとの契約の手間がなくなるほか、定額制なので介護保険利用限度額を気にすることなく利用可能です。

詳しくはこちら「小規模多機能型居宅介護とは?概要・メリット/デメリット・費用など」

以上が「自宅で生活しながら利用する」介護保険サービスの主要なものです。
その他のサービスは提供エリア(地域密着型)や身体状態(認知症対応型)などの受け入れ条件の違いで概要は似ています。
自宅で生活しながら介護サービスを利用する場合は担当のケアマネジャーと相談しながらぴったりなものを選びましょう。

2-2「自宅から移住して」利用する介護保険サービス

次に自宅から移り住んで利用するサービスを解説します。大きく次の2つに分類することができます。

  • 社会福祉法人や自治体が運営する「公的施設」
  • 企業が運営する経営観点が入った「民間施設」

「公的施設」は重度な要介護者や低所得者を守ることに重きをおいており、「民間施設」は利用者ニーズを叶えることで集客し利益がでるように運営されています。そのため公的施設と比べると民間施設は利用料金が高い傾向にあります。

それではどんな施設があるのか見ていきましょう。

重度な要介護者や低所得者を守る「公的施設」具体例

■介護老人福祉施設(通称:特別養護老人ホーム)
利用シーン:介護度が高く介護施設に移住したいが費用を抑えたい場合におすすめ
自宅での生活が困難の方(原則要介護3以上)を対象にした入居施設。食事、入浴、排せつなどの身体介護や生活援助を受けられるほかお看取り対応が可能です。待機者が多く身体状況や家族の状況などを加味して優先順位をつけて受け入れをしています。地域差はありますが入居まで時間がかかることが多いです。

■介護老人保健施設(通称:老健)
利用シーン:自宅復帰を前提に医療ケアやリハビリができる施に移住したい場合におすすめ
要介護1以上の高齢者を対象にした自宅に戻って生活することを目的にした入居施設。食事、入浴、排せつなどの身体介護や生活援助を受けられるほか、医療ケアやリハビリなどが充実しています。原則3~6ヵ月の入居と定められており、お看取りは対応していません。

■介護療養型医療施設
長期の療養が必要など重めの介護状態にある方(要介護1以上)を対象にした入居施設。看護師が多く配置されており医学的ケアが中心です。自宅での自立した生活を目指す施設で心身が回復したら退去することになることがあります。※2017年に廃止決定し、2024年3月に終了します。

■介護医療院
利用シーン:長期の医療的ケアが必要な状況で入居施設を探している場合におすすめ
長期の療養が必要など重めの介護状態にある方(要介護1以上)を対象にした入居施設。廃止が決定している介護療養型医療施設の代わりに新設されました。病院のイメージが強かった介護療養型医療施設に比べて、レクリエーションや生活支援など生活を豊かにするような趣向が強くなっています。

「民間施設」で提供される介護保険サービス具体例

特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの公的施設は施設名そのものが介護サービスを指す意味合いが強いですが、民間施設の場合は「特定施設入居者生活介護」や「認知症対応型共同生活介護」などと入居者に提供される介護サービスに名前がついています。

<例>
特別養護老人ホーム:介護保険サービスの名前
介護付有料老人ホーム:介護保険サービスの名前は「特定施設入居者生活介護」

民間運営の入居施設は種類によって適用している介護保険サービスが異なります。

実は「特定施設入居者生活介護」と「認知症対応型共同生活介護」以外は、2-1で紹介した「自宅で生活しながら利用する介護サービス」を使う仕組みになっています。

これを踏まえて民間企業が運営している高齢者向け入居施設の概要と提供サービスを整理してみましょう。

<参考>

■特定施設入居者生活介護
行政が指定している特定の施設に入居している方を対象にした、食事、入浴、排泄、身体的介助、リハビリなど保険が適用される介護サービス全般。この指定を受けている施設は“介護付”と名乗れるようになります。
施設名の頭に「介護付有料老人ホーム」や「介護付きホーム」とついている老人ホームはこれに該当し、介護保険が適用されるサービスを施設内のスタッフから受けることができます。

■認知症対応型共同生活介護
認知症のある要介護者同士が共同生活を営む施設内で提供される介護スタッフによる食事、入浴、排泄、身体的介助、リハビリなどの介護サービス。グループホームと呼ばれる施設で提供されています。

■介護付有料老人ホーム(介護付きホーム)
利用シーン:介護度が比較的重く自宅での生活が困難な介護状態の場合におすすめ
食事や洗濯、清掃などの生活支援と排せつや入浴などの身体介護のサービスを利用できる老人ホーム。介護が必要な方向けの施設なので、原則元気な方は入居することができません。介護度が重くても対応できるところが多いのも特徴です。
<適用介護保険サービス>
特定施設入居者生活介護

詳しくはこちら「特定施設入居者生活介護とは?特定施設で受けられる介護サービスのこと」

■グループホーム
利用シーン:認知症があり自宅での生活が困難な場合におすすめ
認知症のある要介護者同士が家庭的な環境で共同生活を営みながら、食事、入浴、排泄、身体的介助、リハビリなどの介護サービスを利用する施設。
<適用介護保険サービス>
認知症対応型共同生活介護

詳しくはこちら「グループホームとは?認知症ケアに特化したサービス・費用・選び方」

■住宅型有料老人ホーム
利用シーン:介護度は軽いが生活に不安があり早めに施設に入っておきたい場合におすすめ
食事や洗濯、清掃など、シニア向けの生活支援サービスやバリアフリー環境がある老人ホーム。多くの場合、元気な方も入居可能です。入居者に介護が必要になった場合は、訪問介護やデイサービスなど外部の介護サービスを利用しながら生活します。外部サービスが併設されているところも多いです。
<適用介護保険サービス>
外部(または併設)の訪問介護やデイサービスなど

詳しくはこちら「住宅型有料老人ホームとは?5つの特徴・費用・選び方と注意点を解説」

■サービス付き高齢者向け住宅
利用シーン:介護度は軽いが生活に不安があり早めに施設に入っておきたい場合におすすめ
元気な方や介護度軽い方を対象とした賃貸住宅です。居室が25㎡以上でバリアフリー化が原則。安否確認や生活相談サービスを受けることができます。近年は介護付きのものも登場しており、老人ホームとの境界線があいまいになっていますが、もともとは元気なシニア向けの住宅です。
<適用介護保険サービス>
外部(または併設)の訪問介護やデイサービスなど

詳しくはこちら「サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは?入居条件・費用など」

■健康型有料老人ホーム
利用シーン:元気なシニア向けの充実したサービスがある環境で生活したい場合におすすめ
食事や生活支援サービスが付いた老人ホーム。原則、元気な方しか入居できません。そのため介護が必要になった場合は退去することを前提としています。自立した方向けに充実したサービスが用意されている傾向があります。まだまだ施設数は少ない状況です。
<適用介護保険サービス>
介護サービスを適用していないところがほとんど

※住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅のなかには「特定施設入居者生活介護」の認可を受けているものもあり、その場合は「介護付きホーム」と名乗っていることが多いです。

老人ホームの種類について詳しく知りたい方はこちら「【一覧で簡単にわかる】老人ホーム11種類の特徴や違い・費用・選び方」

以上が、「自宅で生活しながら利用する」「自宅から移住して利用する」介護保険サービスです。
次に介護保険が適用されない「介護保険外サービス」を紹介します。

3.費用は全額負担の「介護保険外サービス」

高齢者向けのサービスには民間企業が行っている介護保険が適用されないものもあります。
費用は全額負担ですが、介護保険には利用限度額がありますし、状況によってうまく活用することで介護の負担を軽減できます。

また、介護保険サービスとは違って要介護状態になくても利用できるのも特徴です。ここでは主なサービスの概要と参考サービスをいくつかご紹介します。

■「家事代行サービス」
利用シーン:家事サービスをカスタマイズして頼みたいときにおすすめ
料理、洗濯、掃除、買物、犬の世話、話し相手、庭の手入れなど多岐にわたりサービスを行ってくれます。
<参考サービス>
家事代行/家政婦「ベアーズ」

■「訪問理美容サービス」
利用シーン:美容院や床屋に行くのが困難なときおすすめ
外出困難な方や介護者が同行できない際に理髪店、美容院から訪問してくれます。
<参考サービス>
訪問理美容サービス「kamibito」

■「洗濯代行」&「寝具の丸洗い・乾燥・消毒サービス」
利用シーン:日常の寝具の衛生管理が困難なときにおすすめ
洗濯物を回収し、洗濯して乾かしたたんで戻してくれるサービスです。生活の質を守ることにつながります。
<参考サービス>
洗濯代行「WASH&FOLD」

■「配食サービス」
利用シーン:日常的に食事の買出しや準備が困難なときにおすすめ
食材や食事を配達してくれます。冷凍で数日分をまとめての配達してくれるところも。コンビニやスーパー、介護事業者など提供企業もさまざま。
<参考サービス>
食材宅配サービス「ヨシケイ」
配食サービス「食のそよ風」

■「移送、送迎サービス」
利用シーン:車いすでの通院や外出をサポートして欲しいときにおすすめ
リフト付き介護タクシーを利用し、通院、転院、買い物、観光、お墓参りなど外出ができます。寝台車両や看護師・ヘルパーの同乗など要介護者のための対応が充実しています。
<参考サービス>
移送・送迎サービス「介護タクシー案内所」

4.よくある介護サービスの使い方

ここまで紹介してきた介護サービスは単体で利用することもちろんですが、複数組み合わせることが多いです。どのように使うかは一人ひとりの状況によって十人十色。ここではどのように使われているのかイメージをつかむためによくある使い方の例をいくつか紹介します。まずは抑えておいてほしい介護保険サービスの仕組みをご説明します。

4-1 介護保険サービスは介護度によって利用限度が定められている

介護保険サービスは利用する際に単位を消費する仕組みで、単位数はサービスの種類や介護度、施設により異なります。

さらに、次の表のとおり介護度ごとに月の利用限度単位数が定められています。
※2020年5月時点

介護度利用限度単位数
要支援15,032単位
要支援210,531単位
要介護116,765単位
要介護219,705単位
要介護327,048単位
要介護430,938単位
要介護536,217単位

仮に限度単位を超えて利用した分は保険が適用されずに全額自己負担になります。つまり、自分に定められている限度単位の中でサービスを利用する必要があるのです。

ただ、福祉用具貸出や住宅改修などサービスによっては単位を消費しないものもあります。

そのほか、介護付きホームなどの特定施設入居者生活介護やグループホームなどの認知症対応型共同生活介護を利用する場合は原則、その他の介護保険サービスで保険が適用されなくなります。

介護保険サービスはこのようなルールを組み合わせて利用します。一般にケアマネジャーが単位数の管理は行ってくれますので、相談しながら介護サービスの組み合わせを検討しましょう。

※要介護認定について詳しく知りたい方はこちら「要介護認定とは?申請から調査の4ステップ、更新やサービス利用まで」をご覧ください。

<参考> 自己負担額に関して
介護保険サービスは一部自己負担で利用します。
請求は1ヵ月ごとです。1単位に地域ごとに単価が定められており以下のように計算されます。

使った分の単位×1単位の単価×負担割合(1~3割)=自己負担額
※負担割合は所得に応じて1~3割といずれかに定められます。

4-2 介護度別の介護サービスの使い方

それではよくある介護サービスの使い方を紹介します。介護度別にどのようなサービスを使うのか目安を記載しますので参考にしてください。介護保険外サービスは介護保険サービス利用限度内でまかなえない場合の利用をおすすめします。

自宅で生活しながら介護サービスを使う場合

介護度が重くなるにつれて月の限度単位も増えていくので、利用回数は増えていきます。要介護3以上になってくると、介護用のベッドのレンタルや定期巡回・随時対応型訪問介護看護を使うなど、自宅でのサービスも充実させるケースが増えていきます。

■要支援1で使うサービスイメージ
・週1回の通所介護(デイサービス)
・週1回の訪問介護(ホームヘルプ)
・月2日の短期入所生活介護(ショートステイ)
・福祉用具貸与(杖)

■要支援2で使うサービスイメージ
・週2回の通所介護(デイサービス)
・週2回の訪問介護(ホームヘルプ)
・月2回の訪問看護
・月2日の短期入所生活介護(ショートステイ)
・福祉用具貸与(杖)

■要介護1で使うサービスイメージ
・週2回の通所介護(デイサービス)
・週3回の訪問介護(ホームヘルプ)
・週1回の訪問リハビリ
・月4日の短期入所生活介護(ショートステイ)
・福祉用具貸与(杖)
・必要な介護保険外サービス

■要介護2で使うサービスイメージ
・週2回の通所介護(デイサービス)
・週3回の訪問介護(ホームヘルプ)
・月2回の訪問看護
・月4日の短期入所生活介護(ショートステイ)
・福祉用具貸与(杖・ベッド)
・必要な介護保険外サービス

■要介護3で使うサービスイメージ
・週3回の通所介護(デイサービス)
・週1回の訪問介護(ホームヘルプ)
・週1回の訪問看護
・月7日の短期入所生活介護(ショートステイ)
・福祉用具貸与(ベッド・センサー)
・必要な介護保険外サービス

■要介護4で使うサービスイメージ
・1日2回の定期巡回・随時対応型訪問介護看護
・週1回の訪問看護
・週1日の訪問入浴
・福祉用具貸与(ベッド、車いす)
・必要な介護保険外サービス

■要介護5で使うサービスイメージ
・1日3回の定期巡回・随時対応型訪問介護看護
・週4回の訪問看護
・週1日の訪問入浴
・福祉用具貸与(ベッド・エアマット)
・必要な介護保険外サービス

自宅から移住して介護サービス利用する場合

介護度が低い場合は外部の介護サービスを使う「サービス付き高齢者向け住宅」や「住宅型有料老人ホーム」に入居するケースが多いです。要介護3以上になってくると「介護付きホーム」や「特別養護老人ホーム」など、比較的重めの介護度の方でも対応できる施設に入居します。

■要支援1でサービス付き高齢者向け住宅に移住した場合の使うサービスイメージ
・週1回の通所介護(デイサービス)
・週1回の訪問介護(ホームヘルプ)
・福祉用具貸与(杖)

■要支援2でサービス付き高齢者向け住宅に移住した場合の使うサービスイメージ
・週2回の通所介護(デイサービス)
・週2回の訪問介護(ホームヘルプ)
・月2回の訪問看護
・福祉用具貸与(杖)

■要介護1で住宅型有料老人ホームに移住した場合の使うサービスイメージ
・週2回の通所介護(デイサービス)
・週3回の訪問介護(ホームヘルプ)
・週1回の訪問リハビリ
・福祉用具貸与(杖)

■要介護2で住宅型有料老人ホームに移住した場合の使うサービスイメージ
・週2回の通所介護(デイサービス)
・週3回の訪問介護(ホームヘルプ)
・月2回の訪問看護
・福祉用具貸与(杖)

■要介護3で介護付きホームに移住した場合の使うサービスイメージ
・特定施設入居者生活介護 ※原則他介護保険サービスとの併用不可
・必要な介護保険外サービス

■要介護4でグループホームに移住した場合の使うサービスイメージ
・認知症対応型共同生活介護 ※原則他介護保険サービスとの併用不可
・必要な介護保険外サービス

■要介護5で特別養護老人ホームへ移住した場合の使うサービスイメージ
・介護老人福祉施設 ※原則他介護保険サービスとの併用不可
・必要な介護保険外サービス

ここで紹介したものはあくまでも一例です。介護が必要な方は一人ひとり状況が異なります。
詳しくは担当のケアマネジャーや専門家にお問い合わせください。

5.さいごに

さいごに今回の記事のポイントをまとめます。

  • 介護サービスには介護保険サービスと介護保険外サービスがある。
  • 介護保険サービスには「自宅で生活しながら利用するサービス」と「自宅から移住して利用するサービス」がある。

このように大きな分類でわけてから、それぞれの介護サービスの理解を深めることで、自分にとって最適な介護サービスを見つけるヒントになります。ぜひ参考にしてみてください。

この記事を読んで介護施設を探したい!となった方は、ぜひ私たちが運営する「そよ風」公式サイトにて、施設検索をしてみてくださいね。

※当該記事に関する個別のお問い合わせは受け付けておりません。また、記事中の触れられている法的見解についての責任は一切負いかねます。所管の自治体窓口または弁護士等の専門家にご相談下さい。「そよ風」のサービスに関してのお問い合わせや不明点は、お問い合わせフォームより受け付けております。

私たちは様々な介護保険サービスを展開しています。
公式サイトよりお気軽にご覧ください。

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この記事の監修者

株式会社SOYOKAZE
事業統括本部部長(拠点サポート部署)
渡邉 祐貴
介護福祉士・介護支援専門員


介護現場に10年従事し管理者、生活相談員、計画作成担当者など様々な役務をデイサービス、ショートステイ、グループホームで経験。介護福祉士、介護支援専門員等の資格を取得し、介護の専門性を磨く。
その後、現在の役職となり介護業界での経験は約20年。
現場の感覚を忘れずに、課題や問題点を抽出し、その対策に日々取り組んでいる。

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