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高齢の親の暮らしを家族だけで支えるのが困難な場合、どこに相談すればいいのか、みなさんは何か具体的なイメージをお持ちでしょうか?
おそらく大抵の方は、ここで立ち止まってしまいます。介護という、目前にそびえる巨大な壁を前にして、身動きがとれなくなってしまうのです。超高齢化社会において、介護は誰もが向き合わなければならない課題です。
だから、ここで足を止めて怯えるのではなく、打開策を持って前進する方法を考えなければいけません。
では、その第一歩をどうするか?最初の入口を間違えてしまうと、介護という底の知れない泥沼にはまり込んでしまいかねません。
介護保険の申請をきっかけに、市町村の「介護保険課」や「高齢福祉課」など、介護保険の担当窓口に問い合わせるのが一般的かと思います。
しかし、ここでいきなりつまずくのです。
窓口に問い合わせてみると「地域包括支援センターにお問い合わせください」と返事をされることが少なくありません。
ひょっとすると、今まさにこの段階です!という方もいらっしゃるかもしれませんね。
おそらく介護の経験がない方にとっては、はじめて耳にするであろう、「地域包括支援センター」という名称。まるで聞き慣れない名称かもしれませんが、「地域包括支援センター」は、まさに介護の「駆け込み寺」。介護に取り組むにあたり、最初の一歩を後押ししてくれる場所です。
介護のことで困っている方は、この記事を読んでぜひ活用してください。
介護がうまくいく近道はただひとつ。
それは、できるだけ多くの選択肢の中から無理なくカバーできる範囲で取り組むこと。そのためにまずは専門家に相談をして、切り拓くべき道を見つけることから始めることです。高齢者が、慣れ親しんだ地域で暮らしていくための支援をしてくれる「地域包括支援センター」について、ここでは詳しく解説をしていきます。
「地域包括支援センター」を知って、積極的に活用してみましょう。介護は、そこから始まります!
※当該記事に関する個別のお問い合わせは受け付けておりません。また、記事中の触れられている法的見解についての責任は一切負いかねます。所管の自治体窓口または弁護士等の専門家にご相談下さい。「そよ風」のサービスに関してのお問い合わせや不明点は、お問い合わせフォームより受け付けております。
まず「地域包括支援センター」の概要について説明します。
「地域包括支援センター」をひとことで表現すると、高齢者を地域ぐるみで支えるためのケアシステムのこと。
と聞いても、具体的なイメージはつかみづらいかもしれませんね。その名前には馴染みのない方も多いかもしれませんが、「地域包括支援センター」は各市町村に設置され、高齢者自身はもちろん、高齢者の家族などにとっても身近な相談窓口なのです。
高齢者であればあるほど、これまで暮らしていた場所・地域から、離れることは難しくなります。病気や認知症などを抱えた身で住まいを移すのは、現実的な選択ではありません。介護のためにどこか別の場所へとはなかなかならないのです。
高齢者が、住み慣れた地域での暮らしを続けていくことができるようにサポートすることが、この組織の目的です。そのための専門家たちが、「地域包括支援センター」には揃っています。
「住まい」「医療」「介護」「生活支援」「予防」といった暮らしに必要な機能について、総合的にサポートをするための、いわば「プロフェッショナル集団」が「地域包括支援センター」だと言えるでしょう。
介護の素人であるわたしたちだから、的確なプロのアドバイスが何より必要です。だから、介護に向き合うにあたって、まず最初に相談すべき場所が「地域包括支援センター」なのです。尻込みをせず、積極的に「地域包括支援センター」の門を叩いてみましょう。
「地域包括支援センター」には、
が所属しており、それぞれの専門性を活かして相互連携しながら業務にあたっています。
介護となると、進行した症状をイメージするかもしれません。その対処にあたるのが介護の大きなテーマである一方で、いかに深刻化を食い止めるかということもまた重要です。
ですから、「地域包括支援センター」の役割としては、いかに「ライトな段階のままで維持するか」ということも含まれるのです。積極的に相談をと書いたのは、そういう理由からです。
たとえば、
などなど、医療や福祉などのジャンルを超えて、高齢者の暮らしにまつわる不安要素について、とにかく気軽に相談していいのです。そこから開ける道が、見えてくるかもしれません。
とはいえ、誰もが「地域包括支援センター」を利用できるというわけではありません。
利用対象となるのは、「対象地域に居住する65歳以上の高齢者またはその支援者」です。
「地域包括支援センター」は日本全国に4,000ヶ所以上が設けられており、各市町村には必ずひとつ以上設置されています。各センターがカバーする地域の範囲は自治体によってさまざまですが、公立中学校の学区を基準としたエリアごとの設置が目標とされているので、まずは対象者が居住する市町村に問い合わせて確認してみましょう。
「地域包括支援センター 地名(地域名)」で検索をすれば、ほとんどの場合、自身の対象地域の情報にたどり着けるはずです。もし見つからなかった場合は、下記の厚生労働省ページから各都道府県ウェブサイトを開き、探してみてくださいね。
各分野の専門家への相談窓口は、対象地域住民ならば誰にでも開かれているのですから、これを利用しない手はありません。
さて介護に取り組む段階で、まず相談すべき「地域包括支援センター」には、おもに4つの業務があります。以下、具体的に見ていきましょう。
高齢者の「困りごと」について、全般的に対応していきます。相談内容は「なんでもOK」。なにはともあれ、とにかく早い段階で相談に訪れてみることをオススメします。
など高齢者の暮らしの困りごとについて、解決に導くための方法を一緒に考えてくれます。「介護そのもの」を遠ざけ、自立した暮らしを送りたい高齢者にとっても有益な窓口となるでしょう。
利用すべき人:これから介護に向き合いたい人(とその家族)
サポート内容:相談ごと全般
<想定ケース例>
現役を退きはや20年。これまでは夫婦で自活できていたが自宅の庭の雑草処理やゴミ捨てなどが苦痛になってきた。子どもたちは遠方のため気軽に頼むこともできず困っていたら、「地域包括支援センター」のことを耳にした。相談に訪れると、ゴミ収集サービスの案内や地域コミュニティの草取り支援を紹介してくれた。
期待するサポート
「要支援1、または2」と認定された高齢者に対し、介護支援専門員(ケアマネジャー)が介護予防のケアプランを作成してくれます。
ケアマネジャーは、対象者とヒアリングを重ね、
など本人と家族の希望に添ったケアプランを提案する役割を果たします。
また非認定とされた人や、未申請だけれども介護について準備をしておきたい、と考えている人などには、介護予防教室などを開くことで、先の不安について対処してくれます。
利用すべき人:要支援1、または2と認定された高齢者(とその家族)
サポート内容:ケアプランの作成
<想定ケース例>
遠方でひとり暮らしをする母の衰えが、最近急に気になりだした。健康体ではあるものの、週に一度は必ずやりとりする電話での会話がかみ合わないことが多くなってきた。認知機能の低下が気になってきた折り、外出先で階段から落下し、骨折をして入院をしたとの報せが届く。急遽病院へ駆けつけたが、そこで目にしたのは急激に衰えを感じさせる母の姿だった・・・・・・。介護が必要と感じ、介護保険申請をしたところ、判定結果は「要支援2」。そこで紹介されたのが、「地域包括支援センター」だった。
期待するサポート
高齢者が安心して暮らせるよう、さまざまな権利を守るサポートをしてくれます。
たとえば、判断能力の低下が見られる高齢者の場合、金銭の管理に不安が発生します。振り込め詐欺や悪徳商法などの金銭的搾取に遭わないよう、成年後見制度の活用の提案や、手続きを支援してくれます。
また、問題になることも多い高齢者虐待の早期発見のための見回りなど、高齢者の権利を保護する活動をします。
利用すべき人:金銭管理に不安を感じた高齢者(とその家族)
サポート内容:成年後見制度関連
<想定ケース例>
資産家というほどではないが、老後のために蓄えた資金は手元に残すことができた。年金を活用しつつ、生活資金のやりくりをしているが、自分がいつ認知症になるかの不安は常に持っている。金銭管理がままならない状態になってからでは手遅れなので、そうなったときのための備えをしておきたい。
期待するサポート
いざというときの財産管理に不安を残さないため、社会福祉士による、成年後見制度の利用提案から手続き申請まで。
高齢者の暮らしを地域ぐるみで支えるためには、介護の分野に限らない包括的なネットワークが欠かせません。保険・福祉・医療サービスやボランティアなど、暮らしにまつわる機能をネットワークでつなぎ、地域内で連携して高齢者をサポートするサービスを提供する体制を作ります。
具体的には、ケアマネジャー同士のネットワーク作りや、ケアマネジャーに対するサポート窓口となることなどを通して、介護サービスの向上を図ります。
このように、「地域包括支援センター」は相談者への直接の対応だけでなく、介護を円滑に行うための裏側の仕組み作りも手がけているのです。
以上4つの分野が、「地域包括支援センター」の業務の柱になっています。 つまり、高齢者の生活支援をワンストップで引き受けるのが、「地域包括支援センター」の役割なのです。
もし、老いた親と離れて暮らしている場合でも、地域包括支援センターを積極的に活用しましょう。たとえ近くに住んでいなくとも、強い味方になってくれるのが「地域包括支援センター」です。
介護に困難はつきものですが、そのすべてを自分たち家族だけで背負わなくてはいけないわけではありません。第三者のサポートを受けられれば解決する悩みも存在します。
親の暮らす地域で受けられるサービスを、「地域包括支援センター」を通じて見つけられれば、その後のサポートについても安心して相談できます。遠方で介護をするためには、親の暮らす地域のサポートは不可欠であり、そういったケースをカバーすることを「地域包括支援センター」は想定しています。
どのようなサービスを受けることができるのか、しっかりと相談してみましょう。
また、介護にとって切り離せない費用負担についても、支援策が用意されていることもあります。費用の問題で安定した介護が続けられないのは、地域にとっても好ましいことではありません。地域の専門家に、腹を割って相談してみるべきです。
物理的な介護の問題も、重くのしかかる費用負担も、ひとりで抱え込まずにまずは「地域包括支援センター」に相談してみることで、開ける道があるかもしれません。
ただし、遠距離介護の場合、あくまで最終的な責任の所在は、家族にあることは言うまでもありません。
たとえば必要書類のサインや契約の場合など、重要な判断が必要な際には実地まで足を運ぶ労苦がなくなるわけではないことは、頭に入れておきましょう。 地域包括支援センターがすべてを請け負ってくれるわけではないことは、心得として忘れてはいけません。
高齢者の介護に直面したら、まずはとにかく「地域包括支援センター」を訪ねましょう。
具体的に介護に向けて動き出す前に、専門家のアドバイスを受けることでよりよい道が見つかるかもしれません。「介護=困難」と決めつけて重荷を抱え込まず、活用できる支援策を洗い出して、少しでも負担を軽くしましょう。
「地域包括支援センター」は、そんなあなたの味方に、きっとなってくれるはずです。
まずは「地域包括支援センター 地名(地域名)」で、お住まいのエリアを探してみましょう。
※当該記事に関する個別のお問い合わせは受け付けておりません。また、記事中の触れられている法的見解についての責任は一切負いかねます。所管の自治体窓口または弁護士等の専門家にご相談下さい。「そよ風」のサービスに関してのお問い合わせや不明点は、お問い合わせフォームより受け付けております。
私たちは介護施設「そよ風」を運営しています。
公式サイトもご覧ください。
株式会社SOYOKAZE
事業統括本部部長(拠点サポート部署)
渡邉 祐貴
(介護福祉士・介護支援専門員)
介護現場に10年従事し管理者、生活相談員、計画作成担当者など様々な役務をデイサービス、ショートステイ、グループホームで経験。介護福祉士、介護支援専門員等の資格を取得し、介護の専門性を磨く。
その後、現在の役職となり介護業界での経験は約20年。
現場の感覚を忘れずに、課題や問題点を抽出し、その対策に日々取り組んでいる。
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介護保険サービスは20種類以上あり、それぞれ用途やご利用目的が違います。
「どのサービスを使ったらいいのかわからない!」という方は、
まずはどんなサービスがあなたに適しているのか簡単にチェックしてみましょう!
最大4つの質問に答えていただくだけで、おすすめの介護保険サービスを紹介します。
介護保険サービスを利用するには行政が実施する要介護認定にて
要支援または要介護の判定を受けている必要があります
介護保険サービスはご自宅で生活しながら使うものと、施設に移り住むものがあります。
ライフプランに合わせて選択してください。
ご自宅でご利用できる介護サービスにはスタッフがご自宅に来てくれるものと、
介護が必要な方が通う施設があります。
ご自宅に来てもらうと住み慣れた環境で過ごせます。
施設に通うと他のご利用者との交流やレクやリハビリが充実しています。
移り住む施設の中には認知症のケアに特化しているものがあります。
施設を選ぶ際は認知症の有無をひとつの基準にしてみましょう。
日常生活を送るうえでどのくらい介護が必要かによって適している施設は変わります。
介護度を基準に選択してみましょう。