「そよ風」の施設を探す

北海道
親を安心して任せられる老人ホームを探すために取り寄せたパンフレットだけど、『特定施設入居者生活介護なので安心』など、よくわからない用語が並んでいて、困惑していませんか?
漢字ばかりの長いワードに「一体、これは何のこと?」「これがついていたら何が安心で、ついていない施設とどう違うの?」と思いますよね。
「特定施設入居者生活介護」とは、簡単にいうと厚生労働省の定めた基準を満たしている施設で受けられる介護保険サービスのことです。
食事や入浴、排せつなどの介護や、掃除・洗濯などの生活支援、機能訓練など、介護が必要になった場合でも身体状態にあわせた介護サービスを受けながら、可能な限りで自立した日常生活を送ることができます。
つまり、「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている施設は、要介護度が高くなっても、認知症になっても退去することなく、住み続けられる施設であるということです。
この記事では、「特定施設入居者生活介護」の
について、簡単にわかりやすく解説します。
この記事を読んでいただければ、「特定施設入居者生活介護」について理解でき、介護が必要になった場合にも安心して住み続けられる施設が簡単にわかるようになりますよ。ぜひ、介護用語の知識の一つとして読んでみてくださいね。
※当該記事に関する個別のお問い合わせは受け付けておりません。また、記事中の触れられている法的見解についての責任は一切負いかねます。所管の自治体窓口または弁護士などの専門家にご相談ください。「そよ風」のサービスに関してのお問い合わせや不明点は、お問い合わせフォームより受け付けております。
「特定施設入居者生活介護」は一般的に「特定施設」とよばれており、厚生労働省が定めた基準を満たした施設において受けられる介護保険サービスのことです。
「特定施設」は一定の基準を満たし、地方自治体の事業指定を受けることで、「特定施設入居者生活介護」のサービスを提供することができ、『介護付』・『ケア付』ということができます。
具体的には、
の4種類があります。
施設の種類について詳しく知りたい方は、「【一覧で簡単にわかる】老人ホーム11種類の特徴や違い・費用・選び方」もあわせて読んでみてください。
特定施設入居者生活介護」で受けられるサービスについて、具体的にまとめます。
介護サービスでは、
などといった日常生活における介護全般が受けられます。
要介護度によって料金が設定されていますので、施設内で提供される介護サービスのほとんどを定額制で受けることができます。急な着替えや排せつ介助が必要になった場合でも別途料金が発生することなく、介護費が高額になる心配がありません。
また、夜間でも24時間の見守りやケアがあるため、介護度が高い方や急な発病などにも対応してもらえるので、安心して過ごすことができます。
生活支援サービスでは、
などのサービスが受けられます。
それぞれ週ごとに回数が決まっていたり、買い物はエリアが決まっている場合がありますので、確認してみましょう。
介護サービスや生活支援サービスのほかにも
など、一定の基準に加え、各施設で様々な特色として工夫しているので、内容は様々です。介護・生活支援以外にどのようなサービスを行っているのか直接確認をしてみましょう。
「特定施設」は、地方自治体からの事業指定を受けるために、厚生労働省の定める3つの基準を満たす必要があります。一定の基準を満たしている分、大切な家族を安心して入居させることができるといえます。
それでは、どのような基準があるのか具体的にみていきましょう。
「特定施設」の人員基準は、基本的に入居者3人に対して、介護・看護スタッフが1人以上いることが定められています。パンフレットやホームページなどに、介護体制「3:1」と書かれているのを見たことがあると思いますが、それがこの人員基準のことです。
この基準により、1人の介護スタッフが何人もの入居者のケアを抱え、サービスが行き届かないといったことを防ぐことができます。
施設によっては、「2.5:1」「2:1」など、独自に設定しているところもあり、よりきめ細やかなケアを特徴としているところがあります。
ただし、最低基準以上の人員を設けている場合は、ほとんどが介護保険費用に上乗せサービス費用として追加されていますので、具体的にどのようなサービスが受けられるのか確認しておきましょう。
<人員基準>
職種 | 配置基準 |
管理者 | 1人(管理上支障がない場合、施設内および同一敷地内の施設の他職種と兼務可) |
生活相談員 | 1人以上(常勤) 利用者:生活相談員=100:1 |
介護職員 看護職員 | 要介護の利用者:(介護職員+看護職員)=3:1 要支援の利用者:(介護職員+看護職員)=10:1 ただし、看護職員は、利用者が30名までは1人、30人を超える場合は50人ごとに1人 |
機能訓練指導員 | 1人以上(兼務可) 理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、看護師、准看護師、柔道整復師、あんまマッサージ指圧師、はり師、灸師のいずれかの国家資格を保有する者 |
計画作成担当者 (ケアマネジャー) | 1人(管理上支障がない場合、施設内の他職種と兼務可) 利用者:計画作成担当者=100:1を基準 |
「特定施設」では、生活をするうえで必要な一定の設備や、居室の広さが必要となります。入居する方のどのような要介護度であっても、日常生活を安心・安全に生活できる基準が定められています。
<主な設備基準>
設備 | 条件 |
居室 | ・原則個室 ・プライバシーの保護 ・介護を行える適当な広さ ・地階(地下にある階)に設けない ・一つ以上の出口は避難上有効な空き地、廊下または広間に直接面して設置 |
一時介護室 | 介護が行える適切な広さ |
浴室 | 介護が必要な身体が不自由な方が入浴するのに適したもの |
トイレ | ・居室のある階ごとに設置 ・非常用設備を備える |
食堂 | 機能を十分に発揮できる適当な広さ |
機能訓練室 | 機能を十分に発揮できる適当な広さ |
バリアフリー | 利用者が車いすで円滑に移動することが可能な空間と構造 |
建物 | 耐火建築物、準耐火建築物 |
防火 | 消火設備その他の非常災害に際して必要な設備 |
介護付有料老人ホームでは、居室は13平米以上となっており、最近では、洗面やトイレを備えた18平米が標準になりつつあります
「特定施設」は入居者が一定のサービスを受けることができるよう、運営基準が定められています。これにより、入居するすべての方が一定基準のサービスを受けることができます。
専門的な内容が多いため、主な内容を抜粋してまとめます。
<主な運営基準>
サービス計画 | 利用者にあわせた特定施設サービス計画を作成する |
利用者申込者への同意 | 入居前に運営規定や概要・職員体制など重要事項を事前に説明を行い、同意を得る |
従業員への教育 | スタッフの資質向上のために研修機会を確保する |
介護サービス | ・入浴が困難な利用者については、週2回以上の入浴または清拭を行う ・利用者の食事・着替えなどの日常生活の世話を適切に行う |
協力医療機関 | 病状の急変などに対応するために、協力医療機関を定めておく |
身体拘束の禁止 | 利用者の行動を制限するような処置を行わない。万一、生命の危険や身体保護などの理由で身体拘束が必要になった場合は、その状況や時間を記録する |
家族・地域との関係 | 地域との連携および家族との連携体制を十分にとる |
要介護と要支援では利用できるサービスが異なります。
「特定施設入居者生活介護」が受けられるのは、「特定施設」に入居する要介護1~5の方です。
可能な限りで自立した生活が持続できるよう、その方にあったサポートやケアが行われるようケアプランに沿ったサービスが提供されます。
要支援1・2で「特定施設」に入居する方が受けられるのは「介護予防特定施設入居者介護」です。
介護状態になることをできる限り防ぐ、また悪化させない介護予防を目的とする食事や入浴などの日常生活上の支援や機能訓練などです。各ケアプランに沿ったサービスが提供されるのは、要介護の方と変わりがありません。
「特定施設入居者生活介護」は介護保険が適応となります。
具体的にどのくらいかかるのか、介護保険の自己負担額の目安をみてみましょう。
※費用は自己負担1割の場合の目安です。所得に応じて2~3割負担となります。
※施設の所在地などにより異なります。
※2024年4月時点
「特定施設入居者生活介護」が受けられる「特定施設」への入居がおすすめの人は、
などです。
「特定施設」では可能な限り自立した生活ができるよう、一人ひとりの身体状態にあわせながら、適度な介助や支援が行われます。
また、将来的に介護度が高くなったり認知症を発症しても転居せずに暮らし続けることができ、緊急時などにも対応をしてくれるので、安心して毎日を過ごすことができます。
いかがでしたか?
「特定施設入居者生活介護」は、介護付有料老人ホームなどの「特定施設」に入居した方が利用できる介護保険サービスです。将来的に介護が必要になっても転居せず、そのまま生活を継続するには、介護が必要ない時期から「特定施設」を選ぶことも、一つの選択肢としてあげられます。
このように、一見難しい介護用語も、あらかじめ知っておくことで、サービスを見分けるポイントがわかるようになり、施設やサービス選びもグッとしやすくなります。
将来、介護サービスを上手に利用するために、あらかじめ介護用語などの知識を増やしておくことをおすすめします。
※当該記事に関する個別のお問い合わせは受け付けておりません。また、記事中の触れられている法的見解についての責任は一切負いかねます。所管の自治体窓口または弁護士などの専門家にご相談ください。「そよ風」のサービスに関してのお問い合わせや不明点は、お問い合わせフォームより受け付けております。
私たちは介護付きホームをはじめ、老人ホーム「そよ風」を全国で運営しています。
公式サイトでは施設検索が可能!お気軽にご覧ください。
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株式会社SOYOKAZE
事業統括本部部長(拠点サポート部署)
渡邉 祐貴
(介護福祉士・介護支援専門員)
介護現場に10年従事し管理者、生活相談員、計画作成担当者など様々な役務をデイサービス、ショートステイ、グループホームで経験。介護福祉士、介護支援専門員等の資格を取得し、介護の専門性を磨く。
その後、現在の役職となり介護業界での経験は約20年。
現場の感覚を忘れずに、課題や問題点を抽出し、その対策に日々取り組んでいる。
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介護保険サービスは20種類以上あり、それぞれ用途やご利用目的が違います。
「どのサービスを使ったらいいのかわからない!」という方は、
まずはどんなサービスがあなたに適しているのか簡単にチェックしてみましょう!
最大4つの質問に答えていただくだけで、おすすめの介護保険サービスを紹介します。
介護保険サービスを利用するには行政が実施する要介護認定にて
要支援または要介護の判定を受けている必要があります
介護保険サービスはご自宅で生活しながら使うものと、施設に移り住むものがあります。
ライフプランに合わせて選択してください。
ご自宅でご利用できる介護サービスにはスタッフがご自宅に来てくれるものと、
介護が必要な方が通う施設があります。
ご自宅に来てもらうと住み慣れた環境で過ごせます。
施設に通うと他のご利用者との交流やレクやリハビリが充実しています。
移り住む施設の中には認知症のケアに特化しているものがあります。
施設を選ぶ際は認知症の有無をひとつの基準にしてみましょう。
日常生活を送るうえでどのくらい介護が必要かによって適している施設は変わります。
介護度を基準に選択してみましょう。